CHIZ×オトのハ 東京公演

新東名ができてから、ほんとに移動が楽になりました。
朝9時に集合して、名古屋を出るのが10時というのは、一昔前からしたらものすごく楽!
近藤君が多少遅れてきても問題ナシ!
今回は、小田さんと近藤君と東京に向かいます。
車内では、それぞれが最近面白いと思ってる音楽を順番に流してワイワイとやりました。
チェルシー(飴)の歴代のCMソングとか。ブルガリア民謡とか。人の好きな音楽を聴くの、楽しい。

東京に到着して会場の楽やへ。ものすごーく昔(たぶん10年くらい前)に一度出させてもらったことがあります。さすがに、ぜんぜん覚えていなかった。機材を降ろしてクルマを駐車場へ回したのだけど、一通が込み入ったエリアで100m先の駐車場になかなかたどり着けなかった。けど、大人になってから迷うのも楽しい。

今回のライブはオトのハさんとの対バンです。何度かライブを見に来てくれていて、嬉しいことに対バン企画を申し出てくれたのです。ピアノ、マリンバ、ドラム、バスクラとCHIZに負けず劣らずなかなかマニアックな編成です。

今回は、なんと鬼頭さんとオトのハさんがコラボのための曲を書いてきました。盛り上がるねー。リハーサルがバタついて(セッティングややこしいからね)、今日は1曲のみという選択。こういう判断も大事。

超満員のお客様。まずはオトのハさんの演奏ですが、ステージ脇で見てました。とてもかっちょ良いんだけど、ちょいちょい変な要素が入っているのがとても好き。リズム感が安定していてそれでいてぐいぐい流れていて。

終演後は、近藤君に運転を任せて、横浜まで移動。お昼の時間、ゆっくりできるように連泊にしました。

「そうか、横浜にもこういうところがあったか。」というようなものすごくディープなところにきてしまった。路面のコインパーキングに駐車するのを躊躇するような。。。

アメリカから帰ってきたチューバマンショー

つい先日まで同じ部屋で一週間一緒に過ごしていたチューバマンが名古屋にやってきました。
今月の月例ライブは、アメリカから帰ってきたチューバマンショーということで、帰国の報告の意味も兼ねて。アメリカで出してきた絵葉書より先に。

開演前には、タブレットで写真をスライドショーとして流しておきました。
iPadの中の楽譜は、アメリカで演奏してきたときのまま。そのままやりました。
買ってきた、豚の皮を揚げた「臭スナック」をふるまったりして。

Jason Robinson and Eric Hofbauer Japan Tour

帰国して一発目のライブがなんやとは、我ながらイカしてるぜ!一度、芸術文化センターでご一緒させていただいたパーカッション奏者のマルコス•フェルナンデスさんからお声かけいただきました。その時はあんまりおしゃべりさせていただいておらず、今回、あれ?アメリカにいたの?とかUNTなの?とか英語できるの?とか、盛り上がりました。Jason Robinson and Eric Hofbauer のお2人は、亡くなった友人の作品を演奏しているそうです。とても複雑で奇麗でとても良かった。ぷよさんも含めたフリージャズセッションで終了。これは楽しかったなあ。終演後、名古屋駅のホテルまでクルマで送っていく。往路は名古屋駅からタクシーで御器所まで来たんですって!とても喜んでいただけたけど、まだ気持ちが残っている英語での車内の会話が楽しかった。

ITEC2023@アリゾナ州立大学7/7

朝4時半に目が覚めて、初めて!湯船に浸かって目を覚ます。5:30のホテルのシャトルバスの乗り場に5:10に待機しました。「早すぎるでしょ」と思ったけど、5:30になったら定員ギリギリの人数のグループがやってきて、これは危なかったかもしれない。

起きれましたのポーズ

空港に着いて早速チューバマンとは違うターミナルへ。ここでさようならね。さよならチューバマン。

シアトルまでのアラスカ航空チェックインカウンターには長い列。15分ほど待ちました。
楽器とスーツケースを預ける。これは名古屋までいくからね。と言われるも信じられなかったので、再度「これは、まっすぐ名古屋まで行くの?」と確認。「まっすぐ名古屋までだよ」
と言われ信じる。

あっけなく出国手続きをして、シアトルへ。
シアトルの空港は、ターミナルごとに巡回モノレールがあって、違うターミナルへ行くには、モノレールを乗り継がないといけないという、初心者にはとても難しいシステムでありました。



シアトルでお昼ご飯。ポテトとソーセージハンバーガー。もうこーゆーお食事もこれで最後です。ビールも飲んだ。



なんとか帰りの便も呑んで寝て帰りたいのだけど、お店でたくさん呑む余裕はナシ。そのあたりをウロウロすると免税店で小さなボトルウィスキーを売っているのを発見、レジへ持っていくと「ターミナル内や機内では飲めません。飛行機を降りたところでのお渡しです」と言われ、これは完敗。だめだ。と諦める。

機内で、どれが一番眠れるだろうなどと思いながらハイボールをいただきました。
ちょっと寝ては起きてを繰り返して、羽田に到着。ほら、荷物をピックアップして預けなおすって言ってるじゃないですか。羽田の入国審査は、旅行の目的はなんですか?「音楽のカンファレンスへの出席です」それはなんですか?と楽器のフライトケースをさされ「楽器です」と答えただけ。楽器出したり見せたりしたかったなあ。



羽田でもターミナルの移動がありました。なになに、バスで移動ですかとバス乗り場にいくと、モノレールがあると表示があるじゃないですが。気分はもうすっかりハイカラなので、3階のモノレールに行くじゃないですか。そうすると、有料って書いてあるじゃないですか。アメリカの空港ではお金なんて払わないわよ!と怒りつつ、バス乗り場に行くじゃないですか。それは空港リムジンバス乗り場で、無料のターミナル間のバスは違うところじゃないですか。

そんなこんなでこれまた右往左往しながら、なんとかターミナルを移動しました。成田も羽田もそりゃハブ空港になれませんわなあ。羽田空港で、ようやくホッとして乾杯!ぐっすり寝てセントレアまで飛びました。セントレアで楽器と荷物をピックアップしてモバイルWi-Fiを返却ポストに入れて、あとは名鉄で帰るだけ!

実家の母に迎えに来てもらって、そのまま実家へ。お蕎麦が一袋茹でられて出てきました。ほんとにありがたい。普段なら半分しか食べられないんだけど、なんとか食べられてしまったのは、胃がアメリカサイズになっているんだろう。



おしまい

ITEC2023@アリゾナ州立大学6/7 Day4

果たしてわたくしは、一度もウォームアップセッション行きませんでした!無理!

11時過ぎの昨日、共演したバーズビック氏のリサイタルから参戦!ここまでいろんなイベントがありましたが、満席、立ち見が出ているのは初めて見た。期待の高さが解ります。バーズビック氏登場とともに雄叫びのような歓声と拍手が。もうすごかったなこれ。ぼくはこういう風に純粋に音楽を楽しめているだろうか。

二人目登場してほどなくして、中座。そう、チューバマンショーはお昼のランチタイムの本番があるのです。屋外で!この大会を通して、屋外で演奏するのはわたしたちだけです。

はじめは他のグループ含め屋外での演奏がセットされていました。ところが途中で「天候が暑すぎるかもしれないので、夜の部分に詰め込むことにしました」みたいな連絡がきたので「外でもできますわョわたしたち」と、根性を見せたら、そのまま演奏の枠を残してくれたのです。

どこでやるんだろ?とウロウロしていたら、中庭にテントが設営されているのを発見。配信機材や記録用カメラをセッティングしていると、昨日、ノリノリで見てくれた学生さんが集まってきてくれた。

そして、ノーステキサス大学の学生さん2人も楽器を持って。もし良かったら一緒に数曲演奏してくれたら嬉しいんだけど。みたいにお誘いしていたのです。返事がなかったので、「あ、無視されちゃったかな」と思っていたのでとても嬉しかった。日本人が丁寧に返信する感覚とちょっと違いますわな。建物の中で開催されているコンサートが終わるのを待って演奏開始。なんか、こちらの方が本分みたいなものなので、昨日よりブリブリ吹くことができました。音を聞きつけて遠くから来てくれる人も。CDも全部売れました。

ノーステキサス大学の学生さんと一緒に演奏したのは、ぼくがチューババレンタインのために残してきた楽譜。まだ演奏してくれてるっていうので、これならリハーサルなしでいけるかなと。そんな思い出話なんかもしながら。終演して片づけていましたら、昨日、ジャズコンサートをしていたGailがどこからともなく表れて、暑いからあっちの建物の陰で聴いてたけど!とても良かったよ。あの曲のあのメロディが!みたいにフレンドリーに話しかけてきてくれて。サイコーの気分でした。

ジャパンの山口、九州の若者のグループ、海響ベーストライブの演奏を聴きに。ちょっと早く会場に入ると、リーダーの弘中くんが、MCの練習をしていて。こちら、丁寧に決まったことをおしゃべりするタイプです。ジャパン人のMCにもいろいろありましたね。チューバマンショーが唯一でたらめでストリート感がありました。良いのではないでしょうか。若い人にも「いろんな人がいるんですね」みたいに思ってもらえたのはないでしょうか。

曲も表情もさわやか!この中の数人が飛行機乗り遅れ事件になるとはこの時は誰も予想しておりません。
Origamiのみなさんと。岩満君は終始、忙しそうにしておりあまり出会わなかった。

4時ころ、まだイベントは続いていたけども、チューバマンとわたしは会場をあとにして、お土産屋さんへ。わたしたちには、アメリカからJAPANに絵葉書を出すという使命があるのです。うっかりもう郵便局の営業時間過ぎてます。ハガキはドラッグストアで買いました。切手は?どうやらドラッグストアで買えるみたい。いくら分必要?そんなことを、ちまちま調べて30分くらいかけて必要な分を購入。

ホテルに帰って、お手紙タイム。
その後、個人で来ている学生さんを誘って電動スクーターの会。グループで来ている人を誘うと迷惑かけちゃうので、個人行動している人だけ。「実は乗ってみたかったんです」と。そう。初めての外国でこういうことになかなか踏み出せないでしょう。しばらく、みんなで交代に乗って遊びました。

からの!まだ終わらなくて、ジャムセッションへ突入!20時から22時!ぼくはやっとセッションに参加できるので(デビューを果たしたので)張り切って会場に参りましたら、ホストのゲイルが困り顔で電話中。
どうやら、バックバンドがいないらしい。昨日までは22時~24時という設定だったので、時間を勘違いしているのではないかということ。

みんなでどうしようどうしよう。と困っていたところ、とある女性チューバ奏者さんが楽器をだして、ホレ!わたしが伴奏してあげるから、さっさと楽器をだしなさいこの腰抜けども!みたいな感じで楽器をブッカブカ吹き出しました。ジャズのひとではないということで、簡単なブルースみたいなものばかりだったけど、これで会場が明るくなりました。

そこへ「ごめん!ごめん!すまん!」みたいな感じでリズムセクションが登場。
予定を1時間後ろ倒しにしてジャムセッションが本格的に始まりました。

ごきげんのゲイルがステージのヘリに座り、みんなここに座れと。なぜかホーン隊が横並びになって。床にふんぞり返って演奏したらみんなそれを真似しだしたりして。踊りだしてケツ振りダンスしたり。さいっこーのジャムセッション。ジャズをぜんぜんやらない、学生さんも参加して。このゲイルの寛大さにホレた。参加した学生さんも嬉しそうで。

かくしてサイコーの夜となりました。さて、明日は4時半起きなのだけど、酒を買いに出るわたしたち。「蒸留酒だとアレだからワインくらいにしておこうか。」と、一応見せた、大人の分別。

ITEC2023@アリゾナ州立大学5/7 Day3

またしてもウォームアップセッション行けず。チューバマンはすごいなあ。

本日はプライベートなイベントからのスタート!

なんと、ドクターボーマン同窓会@日本食レストランでございます。光栄なことに仲間に入れてもらえました。

今回のヒロインの小久保さんは、ぼくが後ろの「ヌード劇場」にフォーカスしてるのに気づかない純真さ。
15ドル払ってラーメンたべました
お誕生日おめでとう!

昨日、胸アツで聴いていた、ノーステキサスカルテットの人が目を輝かせながら話しかけてきてくれて「あなたが!あの!トシ!!ドクターボーマンがずっと話をしてくれたよ!」と。

きっとそれ、音楽の話じゃないんだろうな。と。。。

そして、自分もメキシコに近い地域で公演をしたときに覆面被って演奏したんだよとビデオを見せてくれたり。あれって演奏しにくいよね!みたいな話も。

ITECに戻り、安東京平くん率いるOrigamiの公演。

ジャパニーズかわいい

チューバマン曰く、こういうかわいい衣装は日本人にしかできないよね。と。そう思う。アメリカ人にはできない。

自分が思っている倍くらいの音量の幅があり、圧巻!MCもみんな落ち着いていて。喋るテーマだけ決めて、その場でお客さんを見ながらおしゃべりしている感じ。さすがだな。素晴らしいステージでした。このあたりで、自分が少しずつ落ち込んでいるのがわかる。そう、こうはなれないけど。気持ちを強く持っていないと逃げ出したくなる。

チンバッソ3本!

オールスターバリチューは、地鳴りがするほどぼっかんぼっかん吹いててサイコー!気持ちいい!映画音楽を取り上げておりました。

からの夜7時からのパーティへ。50回記念のセレモニー、授賞式、余興演奏などが繰り広げられます。

本気の出し物多数!いつリハーサルしたんだろう。前回の大会から亡くなった人の追悼コーナーも。

ちょっと早めに中座させていただきました。なにせ、いよいよ自分たちの本番がありますから。

部屋に帰って着替えて、配信機材などのセットをもって、毎晩、ジャズ系のイベントが繰り広げられているパーティルームへ。本当は3組のエントリーがあったのだけど、1組キャンセルになり1時間の枠となりました。

先発のヘビメタチューバさんの演奏終わり、チューバマンショーの番。
英語で前説。あまり笑いを取りにいかずに、写真をたくさん撮ってね。と。CDもあるよ楽譜もあるよ。

チューバマン登場で、会場湧きました。いつものように、チューバマンが人の目を引き付けている間に、ユーフォマンに変身して後ろから登場!これも湧きました。いつも通り。

2曲ほど演奏してバーズビック氏登場!日本人のお友だちにも秘密にしていたので、ぼかーん!と盛り上がりました。アドリブ合戦したりして。あとは、マイペースに。英語のMCでもウケが取れることがわかってきてだんだんノリノリになりました。踊ってくれている学生さん。「オーマイガー」と頭を抱えて右往左往する人。最初から満面の笑みのJAPAN人。良き夜でした。終演後もしばらくおしゃべり。バーズビック氏は明日リサイタルがあるのを気を遣って早めの登場にしたのに、ずっとリラックスしておしゃべりしてるし。おかげで良い写真が撮れました。

ポージングに張り合うひとたち

ITEC2023@アリゾナ州立大学4/7 Day2

特に大勢の人と話すことで消耗していくタイプの人間であるわたしは、1人でじっとしている時間が必要なのです。ウォームアップセッション行けず。なんとか大学生アンサンブルの枠に間に合いました。そう。ノーステキサス大学のバリチューを聴くのです。会場に入って、学生さんがワッと出てきてそれだけでもう胸が熱くなり。演奏が始まり更に胸が熱くなり。ハウルの動く城のテーマなんかやっちゃって、さらに胸が張り裂けそうになってきたところで、サウンドにやや違和感。。。固いな。。個々の音が出すぎているな。。。うーん。これは、上手ではないな。。。あれ?違う大学のアンサンブルでした。

2番目に出てきたのが正真正銘のノーステキサス大学のバリチュー。チューバの先生が出てきて、実はこのアンサンブルに関わってるのは、ここ3ヶ月のことなんですと。ずっとドクターボーマンが面倒をみてきて、それをデビッドチャイルズが情熱をもって引き継いで。今回、彼はヨーロッパにいるので都合が合わず、自分が指揮をすることになった。と。また、学校の歴史なんかも話してたりして。そう。自分が知っているのは、こちらのサウンドでした。

コンサートを終えて外にでると、芝生の広場に人だかり。全体のフォトセッションです。ジャパン人はこういうとき、どんどん後ろの方に流されてくるから可愛らしくて良い。自分も後ろの方におりました。後ろの方に日本人溜まりがあります。

チューバマンに連れられてバーガーショップで外食。

ジャックインザボックスというのは、広告に強烈なジョークが織り交ぜられているお店で、マクドナルドのホットコーヒーで火傷をしたという訴訟を皮肉って「Causion! Hot coffee is hot! 注意!ホットコーヒーは熱いョ!」ってカップに書かれていたりします。そういうのを丁寧に読んでいくのがだいご味。

Can I have Onion rings instead of French fries?
フレンチフライの代わりにオニオンリングにしてください

わが青春のオニオンリング。うまかった。左手でぐわしとケチャップをわしづかみにして持ってくるのがスタイルです。これだけのケチャップを使います。

「ダイエットチェリーコークが感動的にマズいです」

ノーステキサスユーフォニアムカルテットのコンサートを見に行く。これは、ノーステキサス出身者で今は海軍や陸軍バンドで大活躍する卒業生のバンド。軍楽隊というのは音大生にとって最高に名誉のある就職先でそこがジャパンとは少し違う。つまり、チョー優等生の集まり。

ここから、しばらく練習室に籠って音出し。なんせ数日間楽器を触っていないので、そろそろ吹かないとやばい。空気が乾燥していて、さらに日焼けをしてガビガビになっているのがわかる。少し離れたところからチューバマンの音がする。同じようなメニューをやっていて面白い。

なんとここに、岩満君が入ってました。「一人、都合が合わなくて来れなくて。オレ、昔やってたので」ですって!演奏、素晴らしく、ちょー難しいのにウィットも混ざっていて。そう。こういう学生をたくさん排出してきたのがノーステキサスであり、ドクターボーマンであり。ぼくは、はみ出してますけど。

と、ここでバーズビック氏から、いまからリハしよまい。と連絡あり。ドタバタと練習室を確保し、チャチャッとリハーサルをしました。いやー、目が大きくてオーラが出まくりで、ライオンと同じ部屋にいるかのようなプレッシャーがありました。30分ほどでオッケーとなりました。

夜のコンサートはまた巨大なコンサートホールにて。今夜は英国式ブラスバンドとゲストソリストという構成。気を抜いていたら登場しました!小久保さん!保科先生も指揮で登場です。在学中は、日本人であるわたしが西洋音楽を学ぶことに葛藤していた。もしわたしが西洋人だったらどうだったのだろう。そんな時、ドクターボーマンが、あなたのバックグラウンドを強みとして使いなさいと言われました。そしていまわたしはここにいます。
というスピーチに涙腺崩壊。そしてアンコールはドクターボーマンとのデュエット。ボーマン!昨日の主催者バンドのときと打って変わって、ものすごい音圧で吹いてます。別人です。ボリュームもすごい。これが小久保さんへのはなむけなんだな。滝の涙。

小久保さんはすっかりスターになってました。他にも素晴らしいゲスト多数。

コンサート後の興奮冷めやらぬわたしたち

今晩も、まだまだ夜は終わらず、22時からホテルにてジャズのコンサート。Gale Robertson。この人のオンライン講義も日本語に翻訳したことがあって、スタイルはとてもよくしっておりました。冒険せず、丁寧に絶対この音!というのを出す人。実際に聞いてみたら、思っていた印象よりもずっと攻めた吹き方をする人だった。息の速さ、音量。

渋い!
お客さんは好き勝手におしゃべりしてます

ちょっとジャムセッションっぽくなったりして、血が騒いだのだけど、ダメ!まだぼくはデビューしちゃダメ!と我慢していました。参加していた学生っぽい人に「あれ、良かったね。リッチマテソンの編曲と同じだね」みたいな感じでしゃべりかけたら「あれは、リアルブックを見てただけだ。知ってる?リアルブック」とか言って、へ音!のリアルブックなんかを見せられた。つまり随分なめられたのだけど、それでも我慢。

ITEC2023@アリゾナ州立大学3/7 Day1

朝9時からオープニングセレモニー。

どこを向いても「あの有名な人誰だっけ?」状態
ヤマハのブースもチェック。いつもお世話になっているエンジニアさんに会えてほっとする。
話題の新製品!

会場を一回りして、だいたいの様子を見てから、独り宿へ帰る。街中に、電動スクーターが放置してあって、どうやら好きなところで乗って、好きなところで乗り捨てて良いようだ。乗ってみたかったので、さっそくこの機会にチャレンジ。スマホでスクーターのQRコードを読んで、クレジットカード支払い。自転車扱いらしい。気持ちよく走っていたけど、いきなりスピードが落ちた。ホテルに帰って、スクーターを乗り捨てて調べてみると、忙しい街中では勝手に最高速度が落ちるらしい。いろいろうまくできてますね。

電動スクーターBirdも乗ってみる

気になるお値段は、1キロ乗って4.5ドル。。。これは。。。ナシだな。

宿に帰って何をやっていたかというと。。。後日談なので話せますが。
オイスティン・バーズビックとの共演の楽譜の準備。

実は、今回ITECに参加できることになった大きなきっかけというのが、バーズビック氏の大きな後押しだったのです。「参加した方がいい。このようにプレゼンしたら良い」ということから「プレゼンのビデオはこうした方が良い」というような具体的なアドバイスまで。とあるピアニストさんを介してそんなやりとりをしているうちに渡米1ヵ月くらい前に「共演したら良いんじゃないの?」ということになりました。
それで、ぼくから個人的にメッセージを出したのだけど、返信が来ず。Facebookアーティストページにメッセージをしたのだけれど、既読にもならず。「ああ、今回はご縁がなかったんだな。でも十分アドバイスいただいたし。」と諦めてITECに来ていたのです。

それが、昨日、急転直下!バーズビック氏から連絡がきて、アーティストページのメッセージなんてなかなかチェックしないごめんよみたいな言葉から始まり、じゃあ、やりましょう!みたいになったのです。アイデアちょうだい!って。

アイデアちょうだいの具体的にどうやったら共演できるかというのを、今から練って楽譜にしないといけないのです。なるべく早く。

ということで、部屋にこもって楽曲「Fnugg」の分析。
構成は「イントロ」「A」「A」「B」「C」「D」「D」「パーカッシブソロ」「A」でフリーソロ「B」でリズムのキメ「C」からメロディに戻ってきて「D」「D」で終わり。が解るまでえらく時間がかかってしまった。だって、どのYouTubeを見ても全部寸法が違うんですもの。

では、これを楽譜にする作業。パソコン持ってきてないし、Finale持ってないし、五線紙もないし。。。五線紙テンプレートをダウンロードして、楽譜閲覧ソフトで音符を書き込んで、その他は手書きで書き込みました。いわゆるリードシートというやつで、これがあれば自由にセッションができると。それをチューバマンとバーズビック氏に送って完成!

夕方に小久保まいさんのリサイタルがあったので、それに間に合うように大学に戻る。

TS5の衣装で登場すると会場が沸き立ちました

新作発表の演奏、素晴らしかった。

Jazzコンクール

ジャズコンクールなんかも見たりして。今だから言えるけど、じぇんじぇんポイントが抑えられてなくて面白い。後ろのホストバンドのみなさんの困惑の様子がよくわかる。そう。きっとぼくもこうだったんだろうなあ。

からの、巨大なホールへ移動してイブニングコンサートへ。

ドイツからすごいのが来る!ということで楽しみにしてました。すごかった。

コンクールの授賞式ではプレゼンターに小久保さんが登場。マイクの位置が合わずにつま先立ちをしていてサイコー。このあたりからどうも涙腺が緩みだし。

運営側で大活躍のジェイミーはぼくが在学中の盟友

ノーステキサスのカルテットが受賞したり、それをプレゼンしているのが、同級生だったりとだんだん胸が熱くなってきたところにコレ!

歴代の主催者バンド!

歴代の主催者バンド。主催者ということは、大学の先生もしくはそれなりのレジェンドなのですが、これがすごかった。個人的な持論です。音楽家はお金や名声を求めるのを超えて、人にどんどん与えるようになると、音から得も言われぬ成分が出てくるようになる。耳に聴こえる。感じる。一番初めにそれがわかったのは、ノーステキサス大学にボブ・ブルックマイヤーが来て演奏を聴いたとき。「ああ、この人は自分に残された時間がもう少ないのがわかってて、自分の持っているものを人に託して死んでいこうとしているんだな」というのが音から伝わってきて涙が出た。

この大会は人のためにボランティアで尽くすことで成り立っていて、主催者は相当な時間と労力をかけて運営していて。それを今までやってきた人たちの集まりから出る音というのは、与える側の人の成分のカーテンのようで。いやー。まいった。浴びた。

ところが、まだ夜はこれでは終わらず。ホテルに帰ったらDavid Bandmanのジャズライブ。

コロナ禍の真っ最中に、アメリカで開催されたオンライン講義を日本語に翻訳するというお仕事をいただいたことがあり、そんな中に、彼のジャズ講義がありました。興味を持って調べてみたらノーステキサスの1O’clockバンドの人だということがわかり。動画を見まくっていたんですが。すさまじい。後ろのホストバンドの人も、昼間とは人が違ったように生き生きしていて。ギターの人立ち上がってるし。終演後、話しかけるも、この人の喋り方はべらんめえ調で、必ず皮肉のようなものが入るので理解して返すのに少し時間とエネルギーが必要であった。

ITEC2023@アリゾナ州立大学2/7

ロスアンゼルス空港に到着。入国審査。
実はコロナの間、英語のテレビ番組をたくさん見ていた。ほとんど日本語のテレビは見ていなかった。おかげで随分と(下手したら留学中より)リスニングが良くなったのだけど、そのテレビ番組の中に「緊急!入国審査官24時!」みたいな番組があって、誰かが入国を断られたりとっ捕まったり、罰金を払わされたり、そのまま送り返されたりというのをずっと見ていたのです。他人事として。でも、今回は、それがまるっきり自分のことになり、随分緊張してしまった。滞在先や目的などを証明する書類なんかを準備してそれなりの対処はしていたつもりなのだけど、「勤め先は?」と聞かれてとっさに英語で出てこず、しどろもどろに。

それでも問題なく、審査を通り、荷物をピックアップして乗り継ぎ。ターミナルビルを出るといきなりホームレスがいたりして、アメリカに来たのだなと実感。そして、寒いじゃないか。

アメリカンエアラインの乗り継ぎターミナルへ移動。また手荷物検査。手荷物にはウィスキーボトルと炭酸水。「あ、しまったな」と思い「ウィスキーあります」と申告したものの、そちらは問題にされず、炭酸水が没収されてしまった。これは痛くもかゆくもないのでノーカウント。(後で「炭酸」が問題なのだとわかる。こういうのはあらかじめ調べたりしない。調べても絶対落ち度があるから。)

乗り継ぎをして、いよいよフェニックス空港へ。

いきなり景色が違ってびっくり。

ここで3時間ほど時間をつぶしてチューバマンの到着を待つ。楽器は「ガコーン!」と音を立てて落ちてきた。
https://youtu.be/isYZ0IQ4yRE

これがまた、ターミナルが違うわ、JALとユナイテッドのコードシェア便で、調べ方がややこしいわで随分と右往左往した。

外に出てみたら暑い!

ターミナル間を行き来する無人のスカイトレインは楽しかった。チューバマンの到着ターミナルに着いたら、こんどは到着ゲートを特定する。いろいろ調べているうちに、チューバマンの到着の少し前にダラスフォートワース空港からの便があるのを発見。「これはひょっとしてUNTの人たちが乗ってくるのではないか」と思って、待ち構えるも、楽器を持った人は誰一人として降りてこなかった。そうか。ちょっと違ったかな。

ここから出てくるはず


そして、チューバマンが降りてきました。
ゲートを出てから荷物をピックアップするという、ちょっと変わったシステムでした。
https://youtu.be/fPQ5S0MciUg
感動の再開!でもこれ、実はテイクツー。この再現性の高さ。

空港の案内のお姉さまに、「ホテルにピックアップをお願いしたいのだが電話はどこか?」と聞くと親切にもそこから直接電話をしてくれた。

「15分ほどで迎えがくるから」と聞き、素直に待つも30分後に来る当たり「そうそう、こういうのは全部信用してはいけない」と思い出す。

無事に宿にチェックインすると「カードで決済ができてないわョ」と言われて焦るも、その場で決済が完了。

これから2人で過ごす部屋はツイン。じつはここに決まるまで、ダブルの部屋しか空いていなかった。というか、検索システムに瑕疵があって、公式ページから「ITEC割引4日チェックアウト」で検索するとこの部屋が出てこないのでした。それがわかるまでに、ものすごく手間と時間がかかった。

「なんか、アリゾナ州立大学ってここから随分と離れてて、そこの近くにもう一つ同じホテルがあるんだけど、そっちじゃないの?」と言われ、真っ青になって「そんなはずはない」と調べ直し、やはりここが正解であると確信する。「やっぱりここで合ってます。ここで正解です。」と絞り出すまで15分。生きた心地せず。

気を取り直して、アリゾナ州立大学へ。チューバマンが既に方角を理解し、ずんずん進んでいく。15分歩いて大学に到着し、今、何が行われているのか、先に到着しているJAPAN人にメッセージを送りながらウロウロと歩き回ってきたら、出会いました。

小久保さんと山本くん

今まさに、コンクールの1次の結果発表中だそうで、現場に駆け付けると!

この後ろ姿は、まさしくドクターボーマンでした。

ここでいろんな日本人に出会いホッとする。
そして、会場を後にしてスーパーへ。

アメリカは街によって蒸留酒が売っている街と、ビールとワインまでしかない街とあり、ここはどっちだろうか。と戦々恐々としていたのだけど、歩く途中で「Liquor」の文字を見つけていたのです。デカいの買い込みました。そして、サンドイッチセットも。インフレ真っ最中のアメリカ。円安真っ最中のJAPAN。外食はなるべく控えて、部屋でサンドイッチを作る作戦です。

真夜中のライブ配信をして就寝。






ITEC2023@アリゾナ州立大学 1/7

14:00 過ぎのフライトということで、お昼前に家を出て名鉄電車にて名古屋経由でセントレアへ。本日、1つ目のミッションは、アメリカで使うモバイルWi-Fiをゲットすること。事前にいろいろと調べていたら、WiFiBoxという会社のものが、他社の半額くらいであることが解り、事前に予約していた。名鉄を降りたすぐ先でこれをすんなりとレンタルすることができた。7日間で5千円弱ですよ。1日500MBで。これは安い。これを2人で共有するつもりだったけど、チューバマンの分も予約しておけば良かったか。



チェックインカウンターへ。なにせ17年ぶりの海外なので、いろんなシステムが変わっていてチェックインにも緊張する。ANAのひとに「〇〇〇はありますか?」と聞かれるも、耳にしたことのない単語だったので「しまった!なにかヌカりがあったか!どうしよう!」と緊張するも、そんなに大したことではなかったらしく、ANAの人がちょいちょいっと作業してくれた。


国内を旅行するときのいつものスーツケースと楽器をすんなり預けて、まだ1時間ある。やっぱりチューバマンのモバイルWiFiも借りておこうと決め、アクセスセンターまで戻ってもう一台契約する。(これは後にとても良い判断だったとわかる)

出発前の最後のご飯は、味仙と決めていたのだけど、なんとセントレアの味仙は定休日であった。がーん。空港のお店に定休日あるの?

代わりに納得のいかないラーメンを食べる。行きのフライトはたくさnお酒を飲んで寝てしまって、気が付いたら到着していたという作戦である。それでも、成田の出国手続きでしくじったらおしまいなので、どこから呑み始めるかというのが一つのポイント。

チューバマンの教えである「保険の焼酎」というのを購入して手荷物にしのばせておいた。

成田につき、1時間20分という乗り継ぎ時間にJALで伊丹からやってくるチューバマンと一瞬顔を合わせて、乾杯して写真を撮って、またそれぞれの飛行機で出発する、それができるものだと思っていた。成田について「JALでやってくる人と会いたいんですけど」と言ったらきっぱりと「1時間そこらでは無理である」と言われた。ターミナルが違う。そうか。無理だったか。

しょうがなく、その旨をチューバマンに連絡して、出国手続きに向かうと、あっさりと保険の焼酎が没収されてしまった。「よーし、それなら」と、ゲート内のコンビニへ行き、10分並んでちいさなウイスキーボトルを2本購入した。よし、これで1勝1負の引き分けだ。

飛行機はテイクオフして、晩ご飯が出てくるまで、おとなしく映画をみておりました。

晩ご飯が始まると、わたしの時間だ。

ワインをおかわりしつつ、ウィスキーを飲んで飲んで、予定通り眠りにつきました。

2時間後に目が覚めました。

しょうがないので、うつらうつらしながら、窓の外を見ておりましたら、なんだか窓の外が赤くなってきて。これは日の出なのかな?緯度が高くて日が沈んでないのかな。などと思っていたらどうやらこれは昇ってくる月の明かりらしいことがわかった。ものすごく奇麗だった。満月だったのかな。



そこからもうひと眠りして、目を覚ますともう明け方。