ITEC2023@アリゾナ州立大学4/7 Day2

特に大勢の人と話すことで消耗していくタイプの人間であるわたしは、1人でじっとしている時間が必要なのです。ウォームアップセッション行けず。なんとか大学生アンサンブルの枠に間に合いました。そう。ノーステキサス大学のバリチューを聴くのです。会場に入って、学生さんがワッと出てきてそれだけでもう胸が熱くなり。演奏が始まり更に胸が熱くなり。ハウルの動く城のテーマなんかやっちゃって、さらに胸が張り裂けそうになってきたところで、サウンドにやや違和感。。。固いな。。個々の音が出すぎているな。。。うーん。これは、上手ではないな。。。あれ?違う大学のアンサンブルでした。

2番目に出てきたのが正真正銘のノーステキサス大学のバリチュー。チューバの先生が出てきて、実はこのアンサンブルに関わってるのは、ここ3ヶ月のことなんですと。ずっとドクターボーマンが面倒をみてきて、それをデビッドチャイルズが情熱をもって引き継いで。今回、彼はヨーロッパにいるので都合が合わず、自分が指揮をすることになった。と。また、学校の歴史なんかも話してたりして。そう。自分が知っているのは、こちらのサウンドでした。

コンサートを終えて外にでると、芝生の広場に人だかり。全体のフォトセッションです。ジャパン人はこういうとき、どんどん後ろの方に流されてくるから可愛らしくて良い。自分も後ろの方におりました。後ろの方に日本人溜まりがあります。

チューバマンに連れられてバーガーショップで外食。

ジャックインザボックスというのは、広告に強烈なジョークが織り交ぜられているお店で、マクドナルドのホットコーヒーで火傷をしたという訴訟を皮肉って「Causion! Hot coffee is hot! 注意!ホットコーヒーは熱いョ!」ってカップに書かれていたりします。そういうのを丁寧に読んでいくのがだいご味。

Can I have Onion rings instead of French fries?
フレンチフライの代わりにオニオンリングにしてください

わが青春のオニオンリング。うまかった。左手でぐわしとケチャップをわしづかみにして持ってくるのがスタイルです。これだけのケチャップを使います。

「ダイエットチェリーコークが感動的にマズいです」

ノーステキサスユーフォニアムカルテットのコンサートを見に行く。これは、ノーステキサス出身者で今は海軍や陸軍バンドで大活躍する卒業生のバンド。軍楽隊というのは音大生にとって最高に名誉のある就職先でそこがジャパンとは少し違う。つまり、チョー優等生の集まり。

ここから、しばらく練習室に籠って音出し。なんせ数日間楽器を触っていないので、そろそろ吹かないとやばい。空気が乾燥していて、さらに日焼けをしてガビガビになっているのがわかる。少し離れたところからチューバマンの音がする。同じようなメニューをやっていて面白い。

なんとここに、岩満君が入ってました。「一人、都合が合わなくて来れなくて。オレ、昔やってたので」ですって!演奏、素晴らしく、ちょー難しいのにウィットも混ざっていて。そう。こういう学生をたくさん排出してきたのがノーステキサスであり、ドクターボーマンであり。ぼくは、はみ出してますけど。

と、ここでバーズビック氏から、いまからリハしよまい。と連絡あり。ドタバタと練習室を確保し、チャチャッとリハーサルをしました。いやー、目が大きくてオーラが出まくりで、ライオンと同じ部屋にいるかのようなプレッシャーがありました。30分ほどでオッケーとなりました。

夜のコンサートはまた巨大なコンサートホールにて。今夜は英国式ブラスバンドとゲストソリストという構成。気を抜いていたら登場しました!小久保さん!保科先生も指揮で登場です。在学中は、日本人であるわたしが西洋音楽を学ぶことに葛藤していた。もしわたしが西洋人だったらどうだったのだろう。そんな時、ドクターボーマンが、あなたのバックグラウンドを強みとして使いなさいと言われました。そしていまわたしはここにいます。
というスピーチに涙腺崩壊。そしてアンコールはドクターボーマンとのデュエット。ボーマン!昨日の主催者バンドのときと打って変わって、ものすごい音圧で吹いてます。別人です。ボリュームもすごい。これが小久保さんへのはなむけなんだな。滝の涙。

小久保さんはすっかりスターになってました。他にも素晴らしいゲスト多数。

コンサート後の興奮冷めやらぬわたしたち

今晩も、まだまだ夜は終わらず、22時からホテルにてジャズのコンサート。Gale Robertson。この人のオンライン講義も日本語に翻訳したことがあって、スタイルはとてもよくしっておりました。冒険せず、丁寧に絶対この音!というのを出す人。実際に聞いてみたら、思っていた印象よりもずっと攻めた吹き方をする人だった。息の速さ、音量。

渋い!
お客さんは好き勝手におしゃべりしてます

ちょっとジャムセッションっぽくなったりして、血が騒いだのだけど、ダメ!まだぼくはデビューしちゃダメ!と我慢していました。参加していた学生っぽい人に「あれ、良かったね。リッチマテソンの編曲と同じだね」みたいな感じでしゃべりかけたら「あれは、リアルブックを見てただけだ。知ってる?リアルブック」とか言って、へ音!のリアルブックなんかを見せられた。つまり随分なめられたのだけど、それでも我慢。