木村玲ファーストリサイタル

チューバマンショーのライブに数回、ゲスト出演をお願いしたことのある、木村君のリサイタルを見に行く。「照喜名さんの曲やります」とお知らせもいただいていた。お祝いに行かなきゃね。
そういえば!春だったかな。楽譜を販売しているウェブショップの通知がピコーンと来て、木村君が楽譜を買ってくれたのは見た。「なんだ、水臭いなあ。行ってくれたら送るのに」と思ったものだったけど、すっかり忘れていた。

出かける日になって、改めて詳細を確認するためチラシを見てみたら、あれま。チラシに曲名と名前も載せていただいていた。光栄だ。

大阪に行くついでに、もう一つ用事。自分のYEP-642のメンテ。メンテというか、可動部分が全く動かないので動くようにしてもらいたい。モモさんにお願いした。
というわけで、クルマで日帰りだ。新しいクルマになってから、初めての遠出なのでそんなところも楽しみ。

燃費、23km/lでした。フリードが、どう頑張っても19km/lだったから、大幅アップ!
モモさんに楽器預けて街をぶらぶらして、夕方に引き取りに伺うと、チューバマンがいた。
「会場で会えるかな」とか思っていたのだけど、思いがけず、クルマで一緒に移動。
マイ楽器もバッチリにしていただきました。

会場に到着すると、たくさんの知った顔。でもあんまりおしゃべりも出来ないので残念。

演奏の内容はとても素晴らしく、遠目にも木村君もピアニストさんもニコニコしながら体を動かしながら音楽に没頭していたのが解った。どれだけの時間を費やしたんだろう。

大学の話もたくさん織り交ぜられていた。こちらも、随分と真摯に音楽と向き合ってきたことが解って。自分の大学の思い出とは随分と違うな。。。ピアノ科の練習棟の周りにモトクロスのコースを作った話とかだもんな。教えてあげたいな。

木村君とは、チューバマンショーライブの前に音色について語ったことがあり。
「実は。。。ぼくは世間一般的に音大生が目指しているような音は、好みじゃないんだよね。。。豊かな音って、ペダルを踏みっぱなしのピアノのようで、実はあんまり長い間聴いていられない。自分は、こういう工夫をしている」みたいな話をしたら、彼も「実は」みたいに話しだして、好みが似ていることが判明してとても嬉しかった。今日のコンサートでもそう。
全開で出しているように見えるけど、実は余分な音の成分を削いである。そこにエネルギーが乗っている。まだまだ、ずっと聴いていたい音楽だった。

自分の曲を取り上げてもらって、「ああ、なんか若い人たちに伝わったものがあったんだな。」と思った。そうか、これができたらもう音楽家としての責務は全うできたのかな。なんて。そう思うと同時に、まだ最前線にいたい自分もいて自分で自分を鼓舞する。

実に気持ちのいいリサイタルだったのだけど「果たして自分のリサイタルはどんなだっただろうか」と、思い出そうとするも、自分はリサイタルやったこと無かった。そうだ。ぼくは焼き肉屋での管楽器ソロだった。

前向きにさせてくれるリサイタルでした。